「こども食堂」開催!

みんなで記念撮影


長かった梅雨も明けて、今年も厳しい暑さの夏がやってきました。太陽がギラギラと照りつける、清水四ツ角の「ハカタマーケット」にこども食堂のノボリがはためいています。今日は「こども食堂」開催日!

子どもたちの喜ぶ顔を思い浮かべながら12時のオープンに向けてみんな大忙し!
「電気よりガスのたこ焼き器のほうがうまい!」
ガスの炎と鉄板の熱で店内は、みるみるうちに室温が上がっていきます。うまいもんを食わせたい!そんな想いが小林オーナーを突き動かしているのでしょうか。額に汗を浮かべながら、ピックで次々とたこ焼きをひっくり返していきます。

そうこうしているうちに、みらいあんからカレーが到着。手作りカレーの美味しそうな香りが店中をただよいます。子どもたちの笑顔を思い浮かべながら作ったカレーの隠し味は何だと思いますか?
答えは…「愛情です」

ここで、こども食堂には欠かせない人物の登場!

「応援ヒーロー ガンバ李α」

沿道から手を振り、道行く人たちにごあいさつ。日赤通りを行き交う車の中からは「おかぁさんヒーローがいるよ!」窓をあけて手を振り返す子どもたち。店先には開店前にも関わらず、20名ほどが列をつくっています。

「こども食堂オープンです!」

スタートと同時にたこ焼きとカレーが提供され、美味しそうに頬張る子どもたち。「おいしい」と笑顔の子どもたちの姿に、準備や作業の疲れも忘れてしまうほどです。

日中は30度をこえる真夏日ではありましたが、閉店まで多くの方に来店いただきました。子ども達だけではなく地元の方々も訪れ、世代を越えた繋がりが作られていく場になったことでしょう。コロナ禍で分断された地域コミュニティも「こども食堂」という、世代問わず人々が集まれる場を作ることで、少しずつ構築されていくことを願います。



「こども食堂」プロジェクトの中心を担う小林裕一郎・美帆夫妻にお話を伺いました。

◇私達だからできるコト◇

美帆:夫婦で飲食店を切り盛りしながら子どもたちを育て、やっとこの数年で子どもたちが成長し子育てを終えることができました。ホッとした気持ちと同時に、自分たちのこれからを考える機会にもなったんです。そんな時に「子どもの貧困問題」を耳にすることがあり、飲食店を営む自分たちだからこそできることがあるんじゃないかと考え「こども食堂」を開催することを決めました。

◇あの頃の子たちと再会できる場所◇

裕一郎:この場所は現在は立ち飲み居酒屋ですが、以前はパン屋さんでした。その頃に、近所の障がい者就労施設で働いたあとにお店を訪ねて来てくれる子たちがいたんですね。毎日、パンを買って店内で美味しそうに食べてくれる様子を見ると明日も頑張ろう!という気持ちになっていました。しかし、様々な事情からパン屋からの業態転換を強いられて、彼らと会うこともできなくなってしまいました。この場所を「こども食堂」として月に1回でもオープンすれば、あの頃の子たちとも再会できるかもしれない。そんな想いもありました。まだ3回目の開催なので再会は果たしていませんが、続けていくことで再び会えることを楽しみにしています。

◇2人にとっての「こども食堂」◇

美帆:世の中では子どもの貧困問題も嘆かれていますが「こども食堂」が担う役割は、決して貧困層の子どもたちだけの課題解決ではないと思っています。

毎年子どもたちが夏休みや冬休みなど長期休暇に入れば、親たちは毎日昼食の準備をする必要がでてきます。わたしも子育てをしていた経験から子どもたちの長期休暇は楽しい半面、怖い部分もありました。

こども食堂は決して子どもたちだけのモノではありません。家族にとっても「Happy」な場所であってほしいと思っていますし、そんな場所にしていきたいと思っています。

また、子どもたち本人や子育て中の家族だけではなく、地域住民の方々にとっても大きな意味を持つ場所だと考えています。世代を越えた交流が「こども食堂」ではできるんですね。

核家族が当たり前になり親子孫というタテの関係性が薄れている社会で、さらにコロナが追い打ちをかけて地域の交流を分断していきました。そんな分断された地域コミュニティーを再興するために「こども食堂」が果たす役割も大きいと考えています。


裕一郎:長い間飲食業を営んできて、お客様に美味しい料理を提供してその対価としてお代を頂いてきました。お金をいただくからこそ、より高品質で美味しい料理や高いサービスを提供していく原動力になってきた部分もあります。

しかし「こども食堂」を開催してみて、その考え方は少し変わったんですね。こどもたちからはお代をいただきません。しかし、より美味しい料理、喜んでもらえる料理を考えて提供したいと心から思えたんです。

お金という対価がなくても、彼らの笑顔だけで「もっと喜んでもらえる料理を作りたい」そんなふうに心から思えるんですね。

「こども食堂」で救われたのは、決して子どもたちだけではなく、そこに関わる全ての人も同じなんだと思います。今後は月に1回の開催を目指して、頑張っていきますよ!


次回の「こども食堂」は9月予定です
詳細は追ってHP上に掲載いたします




就労支援施設「はたラク」車椅子の料理人「田川たいよう」さんをお招きして、料理教室を開催いたします。

こども食堂とは少し違った目線で、様々な子どもたちに料理を楽しんでいただければという思いで開催へとこぎつけました。

詳細は決定次第、HP上でお知らせいたします。現在、決定している内容を以下に記載致します。お問い合わせは「みらいあん」まで!


【料理教室イベント】

日程:8月26日(土)
時間:午後(未定)
場所:就労継続支援AB多機能型事業所
   はたラク

住所:福岡市南区屋形原1-1-1




次回は【糸島ボランティアフェア】